リサイタル通信 No.2

今日は、今回のリサイタルでも演奏する予定で、CDにも収めた「感傷旅考」について書きたいと思います。

 この曲は、笠松泰洋さんが19才の時に作曲されたました。以前、笠松さんのご自宅へ伺ったとき、楽譜を見せて頂いたので、笠松さんにピアノを弾いて頂き歌った事がありました。1曲は「足羽川」。初見でしたが、桜が土手に咲いている、美しい川の情景が思い浮かび、心地よく感じました。そして、次に歌ったのが「感傷旅考」でした。が、・・・・・・初見では無理でした。しかも私も、笠松さんも!「あれ?これどうやって作曲したのかな?」とおっしゃるほど、難しく作られた笠松さん。作曲家の方の頭の中って不思議ですね。

 その後、「いのちとは」という作品が生まれたことで、録音の話はどんどんすすみまして、とある夏、急遽録音日が決まってしまいました。私はその夏外科の手術を受けまして、1週間ほど入院していたのですが、録音のことを知らせに、笠松さんがお見舞いがてら病院に来てくださいました。「ピアニストはね、今川裕代さんが素晴らしいから、絶対この方がいいよ!今演奏聞いてきたけどやっぱり素晴らしかったし、楽屋で話してきたから!」とのこと。パジャマ姿の私に、その日のプログラムと「快気祝いに飲んでね!」と赤ワインまで渡して帰られました。

 呆然とする私。(あの2曲目、すごく難しかったよな・・・・・。)と、思ってももう戻れない状況。それから1ヶ月、必死で譜読みをし勉強しました。何よりも大変だったのが、変拍子。8分の6、4分の4あたりはいいのですが、8分の9,8分の2、8分5、8分の6が1小節ごとにかわり、その後もどんどん変拍子。今楽譜を見たら1ページで12回も拍子が変わっている所もありました。でも、素晴らしい曲です。私にも今川さんにも難しい曲なのですが、曲の持っている世界観、色の変化、共に見事です。19歳の笠松さん、あっぱれです。リサイタルではこの楽譜も出版される予定です♪

 さて、19歳の笠松さんはなぜ「感傷旅考」と「足羽川」を作られたのでしょうか?きっとこれも、リサイタルのトークで笠松さんがおはなし下さるでしょう。「この感傷旅考を作ったオレって酷いよね!」と、いつもおっしゃる笠松さん。(確かに、私もそう思います・・・・・・。)その理由もお楽しみに!

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日時:2017年9月3日(日)14:00開演 
   全席自由 前売り4000円 (当日4500円)
場所:ハクジュホール(代々木公園駅、代々木八幡駅徒歩5分)
出演:広瀬奈緒(ソプラノ)今川裕代(ピアノ)笠松泰洋(お話し)
曲目:M・ヘッド 「素敵なめぐり合わせ」
   V・ウィリアムズ 「サイレント・ヌーン」
   R・クィルター 「3つのシェイクスピア歌曲」
   笠松泰洋 「ラクリモーザ」「ワンダフルライフのレクイエム」「足羽川」
        「感傷旅考」「いのちとは〜俵万智の短歌に基づく〜」
   イギリス民謡「はにゅうの宿」「ダニー・ボーイ」「ある朝早く」
         「アメージング・グレイス」「とねりこの森」
                               他
チケット
*ダウランドアンドカンパニイ
http://www.dowland.jp/
*東京文化会館チケットサービス
http://www.t-bunka.jp/
03-5685-0650

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by purcellh | 2017-05-12 10:35 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

声楽家としてのお仕事のこと・英国留学のことなどをつらつらと書いています。良かったらお読み下さいね♪


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